
Eir 千葉
格闘技のパンチ力向上におススメな体幹トレーニング3選

以前のブログでは「パンチ力を向上させるために必要な身体機能・トレーニング」という大きな内容の話をしました。
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ブログ内でも書いたようにパンチ力とは1つの要素だけでなく、沢山の要素で構成されています。
今回はその中でもパンチの連動性や固定力などに特に影響を与える「体幹:コアの強さと安定性」に着目し、さらに強化するための「Anti-Rotaitionトレーニング」をご紹介したいと思います。
パンチ力とコアの関連性
パンチに特に関わるコアの関連性を2つお話します。
1.上半身と下半身の連動性
1つめは連動性に関わるということです。
パンチは下半身(ないし床反力)で作られたエネルギーを最終的に拳に伝るという動作になります。
下半身→上半身とエネルギーが伝わる過程でその中間地点になるのが体幹:コアの部分です。
ここは骨構造による安定性が少ない部位(5つの腰椎のみ)であるため、筋肉による安定性が必要になります。

しかし、いわゆる体幹が弱い状態=中間地点であるコアが不安定ということとなり、下半身で生み出したエネルギーを上手く伝えることができなくなります。
良くある見た目的にはパンチの際に軸がブレていたり、姿勢が丸くなったり反ったりということが起きやすくなってしまいます。
だからこそコアの安定性を作ることにより、スムーズに上半身へエネルギーを伝えられることでパンチ力向上に繋がります。
※余談ですがパンチに合わせて「シュッ!シュッ!」と鋭く息を吐く動作も、腹圧上昇によるコアの安定性を向上に貢献しています。
2.インパクトでの固定力(作用ー反作用)
パンチは自分が打ったら終わりではなく、相手にぶつけることでダメージを与えることができます。
その際には作用ー反作用の法則という運動法則が働きます。

(引用元:Drあゆみの物理教室)
つまり、自分で打ったパンチが相手に当たった瞬間に、同じ強さのインパクトが逆向きに自分に跳ね返ってきます。
例えば右ストレートであれば体幹は左回旋するようなパワーを作り出していますが、インパクトの瞬間は腕を通して右回旋させる力が働きます。
この跳ね返ってきた反対方向への回旋力に対して負けてしまうと、最終的にパンチに重さがのらず、弱くなってしまいます。
「パンチはミットやサンドバッグ自体に当てるのではなく、更にその奥に突き抜けるようにパンチを打つ」
などと言われたりすると思いますが、これも対象物を狙うと無意識的に手前で回転を止めてしまいがちになります。
そうするとインパクトの固定力が落ちてしまうので、敢えてその奥を狙うことを意識することで結果的にインパクト時の固定力を稼いでいるという側面もあるのです。
体幹:コアの機能を向上させるトレーニング方法は沢山ありますが、今回は特に回旋という動きに抵抗して姿勢をキープするというAnti-Rotaitionトレーニングをご紹介したいと思います。
トレーニング紹介
①プランクショルダータッチ
手は肩幅程度で床につき、肘を伸ばしたプランク姿勢をとります。
片方の手を離し、反対の肩をタッチします。
片手を離しても、両手を着いているときと同じ姿勢でいることを意識して行います。
身体が開いてしまったり、過度に重心が左右にずれたりしないようにするのがポイントです。
②レジスタンスバンドニーリングプッシュ
バンドを両手で持ち、肘を伸ばすことで身体に回転する力が加わります。
回転せずに真ん中を保っていられる強さに設定し、以下のトレーニングを行っていきます。
③レジスタンスバンドデッドバック
仰向けで行うため下半身の固定が使えない状態になり、より難しくなります。
回転しないよう真ん中をキープしながら、足は自転車こぎのように前後に動かします。
伸ばした足は床スレスレでキープします。
<さらに効果的な方法>
今回ご紹介したAnti-Rotationトレーニングとは少し違いますが、Eirでは慣性トレーニングマシンであるProinertialを使うことで効果的に体幹の回旋力を強化することが可能です。
PCと連結させて動作中のパワーやスピードを数値化することができるので、負荷設定やトレーニングの経過を客観的に追うことが可能になります。

おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回はパンチ力向上というテーマの中でも体幹:コアという部分の強さ・安定性という観点からお話しをしました。
Eirではプロ格闘家のフィジカルトレーニングをサポートしているスタッフが、専門的な知識と経験を用いてトレーニング指導を行っています。
格闘技のパフォーマンスアップを行いたい方、ぜひEirでお待ちしております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。